「おまんと」は「お前ら」、「おれ(おら)んと」は「俺ら」。 置換は割と単純ですが、この「と」または「とう」と少しだけ伸ばす部分が元は何なのか、あまり定かではありません。 前述の祖父の新盆に集った親戚の 渡辺英俊(牧師)と 岩崎正吾(作家)両氏はこの「とう」を「等」だろうと言いました。 「お前ら」の「ら」も「等」なので一見自然な解釈に見えますが 僕はこれを「党」ではないかと主張してみました。 両氏の反応は「まぁ、それもアリか」ぐらいであまり興味はないようでした。 確かめる術もないので追及のしようがないという意見なのかも知れません。
識字率の低い農民の間で「等」という文字を「ら」から「とう」に読み替えるなんて、
自然な成り行きとは思えません。
最初から「と」または「とう」と発音する単語であったと考える方が自然です。
となると「カテゴライズされた一群」という意味の「とう」は
やはり「党」に違いない!と思ったのは高校生の頃でした。
この案は20年も確かめる術もなく抱いていましたが、
ついに確かめる術もないまま発表せざるを得ません。
大した根拠も証拠もなく力説するべきではないのかも知れませんが、
僕が甲州弁を解釈するうえでかなり軸足になっている点なのでちょっと
強調してみました。
「おまんとう」は「お前ん党」だと思います。
甲州弁 | 置換 | 共通語 |
おまんと | ⇔ | お前ら |